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ななつのこ・魔法飛行 加納朋子著

作者は、「慟哭」を書いた貫井徳郎氏の奥さん。やはり才能と才能は惹かれあうのでしょうか。
主人公は19歳の女子大生入江駒子。瑞々しい視点で、何気ない日常に潜む謎を切り出していきます。
 「ななつのこ」とは駒子が衝動買いしてしまった本の題名。駒子と「ななつのこ」の作者佐伯綾子との往復書簡の形で物語は進んでいきます。佐伯綾子の作品「ななつのこ」は、主人公の男の子の生活に潜む小さな謎を、あやめさんという女性が解決するというストーリーですが、本作品ではそれとリンクするような謎を駒子が自分の日常の中から切り出し、今度は作者の佐伯綾子が探偵役となって解決していく、という入れ子のような構造になっています。
 「魔法飛行」では駒子が自ら物語を書き、前作で知り合った星好きの青年、瀬尾さんに読んでもらうという、同じく往復書簡形式になっています。今度の探偵役は瀬尾さん。
「魔法飛行」では、温かく叙情的な手紙のやり取りの中に、冷たい氷のような、不安を掻き立てる謎の手紙が投げ込まれ、不協和音を奏でています。前作よりもサスペンス色が強くでています。

 北村薫さんを思わせる叙情性豊かな女性らしい(北村さんは男性ですが)文章、視点で、読んでいて安らぎました。作品中で、昔流行った曲や、テレビ番組として描かれているものを見ると、作者はどうも同世代の方らしく、そういう意味でも深く共感でき、楽しめました。若いころの感性を強く刺激してくれる作品です。作者がこの作品を書いた年は23、24歳とのこと。

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