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ちょっと息抜き

翻訳のクラスの方のコンサートに行ってきました。まだ、下訳も終わってないので、今回はパス!のつもりだったのですが、先生からお誘いメールをいただいた(以前に聴いて、すっかりこの方のファンになられたとか)ので、これは少々下訳作業が遅れても許されるってことかしらと勝手に解釈。聴きに行ってしまいました。

久しぶりに芸術に触れました。コントラバスでの即興音楽だったのですが、こういうのははじめて。斬新。まるでシャーマンのようでした。何かに(ご神託のようなもの? それとも自分自身?)耳を澄まし、受け止めて、伝えようとしているような。この方が、翻訳の勉強をされようと思った理由がなんとなくわかる気がしました。ふたりで組んでの即興もあるそうです。そのふたりの仕掛け合いがまた、見ものらしい。

 皆さん、お忙しかったらしく、今回聴きにきたゼミ生は超少人数。演奏会のあとにお食事をしながら、先生のお話をじっくり伺えたのもラッキーでした。いろいろ質問してしまいました。

そのまま訳すとぎこちなくなってしまう場合、原文からどのくらい離れていいのかと伺ってみましたら、「わかってくるとどんどんできなくなるから、いまのうちは思いっきりやっちゃったほうがいい」とのお言葉。よーし、最後は暴れるかー!(といっても怖くてなかなかそこまではできないんですが)

ほかにも、先生が上手いと思われる翻訳家のお話とか、下訳と上訳の違いとか、ためになるお話しをたくさん伺うことができ、大収穫でした。

しかし、次の日はしっかり二日酔い。下訳作業の方は進みませんでした。まずい。急いで挽回しなければー。

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ガタがきた

ちょっと頑張りすぎたようです。疲れ目と寝不足がたたって、目の上に霰粒腫という腫れ物が出来てしまいました。数ヶ月かけて、自然に消えてくれる場合もあるらしいので、それまで我慢しようとも思ったのですが、気が散ってしまってどうも手に着かなくなってしまい、結局、病院に行ってきました。

あと少しで下訳も終わるんだから、それまで待ってくれても良かったのになあ~。

しょうがないので最近は少し寝る時間を増やしました。

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ぞくぞくフィードバック

第二回提出分もぞくぞくフィードバックされてきました。

今日はちょっと体調が悪かったので、いやおうなしに集中させられる、フィードバックの反省に力を入れていました。最後の最後の推敲を前に、先生の間合いをもう一度確認しておきたかったのもあります。

それにしても、第二回提出分は、第一回の反省を踏まえて、かなり気をつけたつもりなのに……。まだまだ見えていません。復習してると、壁に頭を打ち付けたくなりますね。へたくそーって大声で叫びながら。

1 aroundに振りまわされない

 前にも反省しましたが、aroundやacrossに振りまわされやすいようです。おかげで「辺りを見まわすと、傍らには」という妙な訳を作ってしまいました。違和感を感じつつもaroundの呪縛から離れられず……

2 その場の雰囲気に合わせる

 「やわらかくすわり心地の良さそうなソファ」 別に問題もなさそうな表現ですが、使われている状況が問題。主人公が拘束され殺されかけるところ、殺そうとしている人間が腰掛けていたのがこのソファ。自分が殺されそうとしているのに「やわらかくてすわり心地がよさそう♪」とか言ってる場合じゃありませんでした。矛盾には十分に気づいていましたが、どうしても原文から離れられずにお手上げ状態に。主観を排除した「大きなやわらかいソファ」という表現にすれば解決だったのですね。思いつけませんでした。

3 もっと素直に わかりやすい表現

ショックな光景を見て、「目の前が暗くなった」としましたが、隠喩的でわかりづらい。(作品によっては合う場合もあると思いますが)もっと素直に「絶望的な気分になった」で良いところでした。

4 assholeも生真面目に訳さない

 Fワーズ同様、いちいち馬鹿丁寧に訳さなくてよい。辞書に「どあほ」と載っていたりしますが、大阪弁?なので作品によってはかなり浮きます。たしかに、クールな悪党が使ったら変ですよね。(使わせてしまいました・・・ さすがに「ど」はつけませんでしたが)

5 具体的に

 Itやthatのような指示代名詞を具体的にするだけではだめ。「おぞましい死に方」ではまだ練りが足りない、抽象的表現に留まっています。どんなのがおぞましいかまで考えて具体化すること。

6 きめ細かく

 「自分はサドじゃない―だから傷つけたりしない」という訳しかたをしてしまいましたが、先生はきめこまかく、サドにあわせ、「痛めつけたりしない」とされていました。細かいところですが、気を配れるようにならなければ。

 

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どうしてもわからない……

最後の第三回提出分をひととおりざっと訳し終え、推敲をしているところです。先生の催促がいつ来るかと思うと、最近ではメールをみるのがちょっと怖い。どうか間に合いますように。有給も念のため3日申請してありますが、時間はいくらあっても、あるだけつかっちゃうからなあ。

今回の下訳作業の中で、翻訳力はさておき、(さておいちゃだめなんですが)調査力は上がったなーと思います。とにかく必死なので、いろんな人に縋りついて教えてもらったというだけなんですが。ネットの掲示板で、分からない言葉を外人さんに教えてもらったり(ちょっとだけど英語日記をやっていたのが、役に立ちました。)、見知らぬ方に、ある本のあらすじを教えていただいたり(いきなりメールでお願いしたのにとても丁寧に教えてくださいました)、いままでならやらなかったこともどんどんやってみました。

しかし、文脈が読めないのは、いくら調査してもどうしようもないんですよね。一段落分まるまる、どうしてもわからないところがあります。簡単な単語ばかり、でも、訳すと前後と矛盾してしまうんです。thatが何を指すのかわからない~!と、まるで中学生のように頭を悩ませています。これをさす場合、あれをさす場合、と思いつく限りの可能性を考えて何通りが訳文をつくってみましたがどれもピンと来ない。ここだけで何時間考えていることか?とりあえず先に進んで後からもう一度見てみることにはしたのですが・・・・・・。もう一回見たら、目からウロコってことになるといいなあ。

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嵐の前の

先生のペースがまたすこしゆっくりになったようです。そういえば「もう少しで見直し期間に入ってペースダウンするから、頑張れ」というメールをいただいたよなあ(訳文提出の催促を頂いた際に)。

しかし!!これで一息つけるのかしら?などと甘えたことを言っている場合ではなく!さいごのひと踏んばり、納得のいくものが作れるよう頑張らなくちゃ。

ラストは滅びの美学みたいなものを感じさせる、ちょっと美しいシーンなので、出来ればいいものにしたいという欲もあります(下訳だから、どっちみち先生に美しくなおされるんだけど)。はじめて読んだとき、ここ、訳したいなあと思いました。しかし、実際担当になってみるとしんどい!意識朦朧とした主人公の前に幻が次々現れるシーンなのですが、朦朧としてるから、筋もなにもなく、文脈から読み取ることが出来ません。どこまで妄想なんだか現実なんだか。はぁぁ。道は遠いなあ。締め切りは近いのに……。

気を取り直して、美しい訳文を作るべく、今日もちょこっと反省 

1 感情を入れない

  訳す時に、結構、自分の感情を入れてしまっている。ニュートラルな訳を心がける。

2 へんに凝らない(日常会話っぽくなくなる)

  思いついても、使わない意志の強さを。下町のワルの会話なのに、凝った比喩なんて使ったら、浮いちゃうでしょ。

3 会話を成り立たせて!

   何度いったらわかるのか。もう、自分にあきれてしまう。

   その会話、本当に意味が通ってる?

4 訳語の選択―微妙な違いにまで気をつけて

   一同の気を引き立たせるのと、盛り上げるのとはちょっと違う。場面にふさわしい訳を。

5 リズムも考えて 

  自分で訳していて気持ち悪いものは、リズムも悪い。原文のリズムをなるべく壊さないように。

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