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授業の復習

前々回は私がお休みしてしまい、前回は先生のお風邪で休講になったので、久しぶりの授業でした。下訳も終わり、休講で時間もあったため、久しぶりに課題に全力投球。想定問答をし、自分なりに対策して訳文を作成。いったん作った訳文をプリントアウトして、一文一文の役割を書き込んでいき、その役割に沿った訳が出来ているかチェックしました。先生に突っ込まれそうな場所はだいぶわかるようになってきましたが、で、どうするか?という、肝心のその先ができていません。まだまだ甘いなー。
今回のお当番さんは新人の方でした。今期からはお二人、新しい方が入られたのですが、どちらも優秀。日本語がこなれています(おひとりの方は、他の先生のクラスから移られてきた方で、私よりも勉強暦が長いようですので、厳密に言えば新人さんではないのかな?)。負けないように頑張らなければー。

1 作者の文が曖昧な時もある。
原文どおりだとわからない場合、ひと言加えるか、削除して調整。

2 言葉遣い
ノワールで、しかも主人公が男性だったら、「女性に不自由していない」と書くより、「女に不自由していない」の方が感じが出る。

3 同じような形容詞が並んでひとつの言葉を修飾しているとき
 単に意味を強めている場合も多い。常に逐語訳するのではなく、場合によって一語にまとめる。"brilliant and succesful guy"私はbrilliant も successfulもだそうと、「華々しい人生の勝者だった」としましたが、先生は二つの形容詞をまとめて、「順風満帆の人生を歩む人物」とされていました。 理解していたつもりでしたが、ついつい、原文に縛られてしまいがち。

4 カタカナ言葉、日本でのイメージは?
今回豪邸のイメージで出てきた「テラスハウス」は日本のイメージでは豪邸というほどでもない。避けた方が無難。

5 要約があって説明が続くとき
 要約している言葉が後ろの説明とあうように。ぴったりの訳語をつける。

6 主語をそろえて読みやすく
 基本中の基本なんですが、視点の事とあわせて考えるとこんがらがってしまいました。(視点の事―「主人公が三人称の場合、三人称と一人称の中間で訳すといい」というお話だったのですが、その、「一人称的な三人称」というものがどうも上手くつかめていません。)
原文どおりに直訳すると「Aは苛立たしげにハンカチをねじっていた。(段落が変わり)Aは持ってきていた本を取り出してB(主人公)に差し出した。Bは本に載っている~の写真を見た」といった感じで、主語がころころと変わり、もたついた印象を与えてしまいます。先生は段落をつなげて、「Aはハンカチをねじっていた。しばらくして持ってきていた本を手にとると、写真が載っているページを開いて差し出した」と言う具合に、「Bが写真を見た」という部分はカットして、一貫してAを主語にして訳されていました。私は「Aはハンカチをねじっていた。(段落を変えて)Aに差し出された本には~の写真が載っていた」という具合に訳しました。違和感を感じ、後半部分の主語を統一したところまではよかったのですが、段落をつなげることまでは思いつきませんでした。主人公Bの視点で通したつもりだったんですが、どうも、私は一人称によりすぎてしまうきらいがあるようです。ここは三人称を保ちつつ、Aを主語にして訳せばよかったようです。
 
7 説明文は現在形に
 説明や、描写をしているところは現在形にしておくと、説明だと言うことがわかるとのことでした。

8 原文のニュアンスを生かす
最近、原文に縛られまいと心がけるあまりに、原文のニュアンスまで削ってしまっていることが多いので注意。"nightmarishly thick red lip "を 自然な訳にしようと、「異様に分厚く赤い唇」としてしまいましたが、ここまでやってしまうと、原文の持っているエキスがぬけてしまいます。ここは、もっと強い訳が必要な箇所でした。 

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