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前回の反省 詳細

いつもやりすぎてしまうので、直訳調、硬めを心がけてみましたが、完全に裏目に出たかんじ。原文に沿うことと、がちがちの直訳は違う。今まで学んだことをまったく生かさないような訳をしてどうする。やはり自分の感覚を信じて、砕いていくことにしようと思います。ただし、読者への奉仕のためにやるのだということだけは忘れないこと。確信を持って砕くこと。おさえておくべき所はきっちりおさえられるようにしていくこと。それから、逃げの意訳(めんどくさいとか、訳しにくいからという理由では絶対にやらない)はしないこと。

・口語なら伝わるものでも文語ならどうなのか 
細かいところですが、「犬はトラクターより早い」「朝早くから遅くまで働いた」。言っている事はわかるけど文章にするときはもう少し丁寧に。「犬〈の足〉は」「〈夜〉遅くまで」とするべきところ。訳すとき、入れるべきかもという意識はありました。やっぱり入れるべきでした。

・そこから浮かない訳語
 cultivatorをトラクターにつけて畑を耕すというシーン。いけないのかもなーと思いつつ、専門用語を使って「中耕除草機」と訳してしまいました。カタイ!カタすぎる!案の定浮きました。このシーンはあまり重要でもなく、今後も畑のシーンはほとんど登場しません。さらりと流す方がいいところ。一般に使わないような専門用語は、文脈で必要な時以外は使わない。
今度からはやりません。反省。

・辞書にひきずられない
「てのひらにはcallusが出来ている。」
辞書には「タコ」しかのってないからなんていうのは言い訳になりませんよー。手に出来るのは当然「まめ」。相変わらず抜けてるよなー。状況にあう訳を。あぁ、おばかー。

・文の流れを読む
 何度も何度も反省しているのに…。その文だけで考えない 何のための一文か?を常に意識。

"He was doing productive work." 主人公が農場に雇われて、畑仕事に精を出している場面です。productiveの訳が難しいところ。単語自体はやさしいけれど、抽象的で、訳出がむずかしい言葉です。その難しさにばかり気をとられて、完全に近視になっていました。「生産的、有能な働き手 才能がある」などなど、類語辞典を使ったりして、思いつくかぎりの言葉を片っ端から列挙していきましたが、その単語だけ見ていても何も解決しない。わたしは主人公目線になるように、「有能」路線ではなく、「生産性」の方向でとり、生産性の高い仕事→「仕事は順調だった」と訳しました。この訳だと、次の「それは、生き生きした畑を見れば分かる」という文章とは馴染みますが、その次からの「鍬や手で畑を世話するのも厭わない。手に出来たマメも名誉の勲章のようなもの」といった内容の一連の文章とは完全に分離してしまいます。自分でもこの部分がしっくりつながっていないのが気になっていました。あきらかに違和感がありました。ここは、しっかり流れを見ないと訳せないところでした。この部分は、仕事に積極的精を出す、主人公の好青年ぶりを描いているところでした。それをしっかりつかんでいれば、「いやいや仕事をしているわけではない」「仕事はやりがいがある」など、辞書には載っていないけれど、すっきりと流れにはまる訳を思いつくことが出来たはず。これなら、次の文章、その次の文章とも分離しません。

そして、その次の段落でも文の流れを捉えてなかったために、誤訳をやらかしてしまいました。
「~は豚と、鶏と乳牛を飼っていた。They had fresh milk and eggs all the time, something he had never known before.」
they を主人公と農場主と捉えてしまったわたしは「今まで口にしたこともないような新鮮なミルクと卵がいつでも手に入った」と訳してしまいましたが、ここは、主人公が農場でする仕事を列挙している段落でした。その役目をしっかりつかんでいれば、theyは当然家畜ととるべきで、he had never known beforeは主人公が今までやったことがない種類の仕事だったということをあらわしていることが分かります。あくまで、トビーのこなす仕事について述べている場面。食べるほうにとると、完全に流れから浮き上がってしまいます。

・視点主語の統一の仕方

冬休みにつかんだつもりでいたのに、今回もしっかり失敗しています。頭ではわかっているつもりのに、実践できない。でも、痛い目を見たお陰で今度こそ分かった気が。少なくてもつかみかけてはいると思います。よし、次回こそ実践するぞ。 

・「原文に沿う」と「かちんこちんの直訳」を取り違えたところ。多数

意識して原文に沿うよう戻したつもりだったけど、やっぱり砕くべきでした。

不自然な複数形の処理、論文調は避けて柔らかい表現にする、などいろいろきれいな訳にする工夫を学んだはずなのに、「原文に沿う」を意識したとたんにガタガタに。
たぶん、今一番必要なのは自分をしっかり持つこと。例えば、リズムを重視するなら信念を持ってカットできるものはカット。もらさずやりたいなら、文章にする。どうするのか方向性が決まらないと訳が不安定になってしまいます。

下訳ショックでいっきに視界が開けてしまったために、混乱している状態です。足元が完全に崩れている。
焦らず、再構築していこう。きっとこの先には今よりずっと強固になった地盤が待っているはず。

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コメント

こんにちは。

>「てのひらにはcallusが出来ている。」
>辞書には「タコ」しかのってないからなんていうのは言い訳になりませんよー。手に出来るのは当然「まめ」

最近読んだ本の中に「タコのできた手」と出てきまして、「???」と思ったのですが、これ↑を読んで納得です♪
そうですね、手にできるのは「まめ」ですね! 「あー、すっきり!」です。 どうもありがとうございます☆

投稿: 一恵 | 2008年2月26日 (火) 09時09分

5年も通っているのにこんな初歩的ミスをするなんて!と、かなーり恥ずかしかったんですが、本に載っていたということは、プロでもやっちゃうってことですね。ありがとうございました。ちょっと気が楽になりました。・・・って、それじゃだめなんだって→自分

投稿: yukiwarisou | 2008年2月26日 (火) 12時55分

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