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着々と?準備中

昨日はお見苦しい記事を失礼しました。先週は荒れた一週間でしたが、翻訳の勉強のほうもちゃんとやってましたよー。、まけるもんかと、根性で。でも、仕事で疲れがたまるとせっかく早起きしても眠くなるのね。いかに疲労を抜くかも課題だなあ。

今のところ、あちらのほうの進展はありません。もしや、あのとき提出した短い履歴書で、翻訳力のなさを露呈してしまったのかしら、などという思いも頭をかすめますが、まあ、もともと、優秀な候補者のおまけで紹介していただいたようなものでしたから、あまり余計なことは考えず、淡々と準備だけはしておこうと思います。準備期間がたっぷりあるのはいいことだ、うん。 もし、このまま何もなかったとしても、今回紹介していただいたことで「仕事としてやる」、という意識がとても高まったので、この勢いを保ちつつ、今年は攻めの姿勢であちこち武者修行に出ようかなと思っています。

まず、実戦に臨むにあたって自分に何が足りないのか。自分なりに考えてリストをつくりました。最近は、Checkpadというウェブ上で管理できるTo Do リストを愛用しています。

こんな感じ。

【実戦の準備の為に必要なこと】

- 原書を読む早さをアップさせる
- リーディングの勉強
- 翻訳スピードのUP
- 翻訳書を多読
- 和書多読
- 下訳の復習
- 好きな訳者の訳を盗む
- 短編対策
- 体力アップ
- 事務所の仕事を効率よくする 残業しない
- 自分の訳の悪い癖を挙げる
- アクションシーンなど 場面別の対策
- 苦手な場面の訳を繰り返し練習 集中特訓
- 会話対策
- 集中力アップ

で、この項目のひとつひとつを別のリストのタイトルにして

↓たとえば

【集中力をアップさせるために】

- 雑念リストをつかう
- とりあえずはじめる
- 集中の癖をつける
- タイマー活用
- 蝋燭の光 一点集中
- 気の散るものを片つける
- 悩んでも自分ではどうしようもないことは悩まない
- 悩む前に行動

こんなふうに細かくブレイクダウンしていきます。で、具体的な行動単位にまで分解したら、

【今日やること】

のリストにいれて、日々淡々と実践。

チェックマークをつけると達成感があります。少しずつだけど前進してる気がして自信につながるのではないかと思います。翻訳家の道には王道もなにもないので、実力をアップさせる方法は自分で考え、自分で実践していくしかありません。でも、自分で自分に課した課題は、やらなくても誰に叱られるわけでもないのでついつい怠けがち。

こんなリストをつかうのもひとつの手、ですよね。

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しかし、派手だねー。

ダン・ブラウンのAngels&Demons、読了しました!途中からスピードを意識して、タイマーで測りながら読んでみました。読みやすいページは2分を切るけれど、むずかしいページは倍以上かかったりしているので、平均すると、一時間に18ページくらい。うーん、遅いなあ。単語力がないので、辞書をひきひき読んでいるのがいけないのでしょうねー。知らない単語はどうしても知りたいたちなのでついひいてしまう。でも、このお話、かなりはらはらどきどきもので、最後のほうは先が気になって、辞書を引くのももどかしく、辞書を放り出して、いっき読みしてしまいました。

いやー、ど派手ですね。ダヴィンチ・コードより、映画に向いている気がする(かなりハリウッドっぽいけど)。で、たぶん、ダヴィンチ・コードより、映画は売れるんじゃないかな。こっちのほうが人間が描けている。知らなかったけど、5月に公開予定らしいですね。でも、素朴な疑問だけど、これってバチカンは怒らないのかしら。

それはともかく、せっかく読んだので早速リーディングの練習材料にしてみようと思います。フェローに申し込んだ講座のほうは、まだ教材が届かないので。

天使と悪魔、訳書のほうも読んでみました。ざーっと流し読む程度ですが。まず原書を何十ページか読んでから、次に答えあわせのようなかんじで目を通しました。速対訳ですね。(そんな言葉あるのか?)おお、正確無比。お会いしたことはないけれど、きまじめなお人柄が伝わってくるようだ・・・。でも、やっぱりわたしはお師様の訳のほうが好きだなー。

次は、課題本を読まなくちゃ。チラッと見たけどなんだか難しそう・・・。

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扉をあけたらそこは

このところ4時半起きはすっかり定着し、10時に出勤する時間帯が、眠気の第一のピークになっているのですが、昨日はそんな眠気も吹っ飛ぶ出来事が。

ビルのエントランスを入ったときから不穏な空気は漂っていました。ロビーでは管理会社の人達が右往左往しているし、エレベーターからは、血相をかえた同僚達が飛び出してきて、「ああ、○○さん、4階、たいへんなことになってるから」と言い残し、どこへやら走りさっていくし。

な、なに?なんなの? 不吉な予感を抱えながらエレベーターで四階までのぼっていって、事務所の扉を開けると、そこには・・・・・・降るはずのない雨が降っていました。

同僚や弁護士達が雑巾を持って駆け回り、ボス弁がふてくされたように天井を眺めていました。その天井には穴が開いていて、あちこちから、水が滴り、あたりには、バケツやら、新聞紙やらダンボール箱が散乱していて、まるで、夜逃げの準備でもしてるみたい。

いやー、人生何があるか分かりませんね。上の階からの漏水でした。お手洗いのセンサーが壊れていたらしい。弁護士のパソコン3台、コピー機、ファックス、電話7台、スキャナー、ハードディスクなどなど、、みなさんそろって逝っておしまいになりました。電子機器は本当に水に弱いのね。やっぱり、日ごろからデータはバックアップしておいたほうがいいんだなー。わたしのパソコンはかろうじて無事だったので、あわててUSBメモリにバックアップし、水のかからない机の中にしまっておきました。

それにしても、コピー機を使えないのはつらいわー。いちいち、近所のコピー屋さんに走らないといけないし。仕事にならん。復旧にはしばらくかかりそう。

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夢がひとつかなった

エントランスを入るとカウンターのうしろで「お帰りなさいませ」と礼をするコンシェルジュ。ロビーにはアート作品のようなしゃれたチェア。高速のエスカレーターで最上階に上がると、そこには、住民だけが入ることの出来るスパと、宝石をばら撒いたような夜景を楽しむことができるバー。

わたしの職場は港区にあるので、そんなゴージャスな超高層マンションのチラシがよく入ってきます。それを指をくわえて眺めながら、「いいなー、でもこんなとこ、悪いことでもしないと買えないよねー」などと、よく同僚と負け惜しみを言いあっているのですが、悪いことしないでも買ってるひとがいた!しかもわが友。われわれじゃ逆立ちしたって、とんぼ返りしたって、ぜったい買えないけど、誰かF学園の友達が買わないかしらー(買えるとしたらその筋の友人くらい)、そしたら遊びに行けるじゃない?ゲストルームに泊めてもらったりして・・・とひそかに野望を抱いていたのだけれど、その夢がかなってしまった。

まさにそのとおりのマンション。ゆみねこさん、先週はお邪魔様でしたー。夜景、すごく綺麗だったよー。カクテルを傾けながら、英語で語り合うひとたちはいるし、一瞬自分がどこにいるのかわからなくなりました。今度は泊まりに行くからねー。いつか、あのバーでお酒飲もうねー。(と、勝手にさらなる野望を膨らませております)

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10年目のプレゼント

きのう食事の途中で突然家人が、「おれの給料でやっていけるから」と言いました。「だからお前はかんばれ」えーっ?どうしちゃったの?ついこないだまで仕事を辞めるなんてとんでもないって感じだったのに。

私が本気なのがわかったんだそうです。ずっと、趣味でやっていると思っていたらしい。そっか。だから、翻訳に夢中になってると、本末転倒するなとか言ってたのね。話がかみ合わないわけだ。それにしてもどうして急に?いつでも本気モードだったつもりなのに。私が4時半に起きていることが余程意外だったのかも。

「結婚10年目だから何かプレゼントしようとずっと考えてたんだけど、(道の選択の?)自由をあげようと思って」 

思わず、うるっときました。な、なんて、いいやつなんだ。

そのかわり、ぎりぎりまで(どうしても両立できなくなるまで)は今の仕事にしがみついてね、とお願いされましたが。

ああ、でもよかった。ひょっとして究極の選択をしなければならなくなるんじゃないかと思っていたから。これで憂いはなくなりました。(って、そんな憂いをしなければならないところまで行けるか分からないけど)あとは、私の力量しだい。

あれ、でもちょっとまって。まだ10年にならないぞ?また数え間違えてるなー。

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とりあえず生活を変えてみる

まずは朝に時間を集めようと思い、「ビッグタイム」という、強力な目覚ましを買いました。これはすごい。下訳のときにも、朝型にしようともくろみ、振動タイプの腕時計型目覚ましを買って、みごと玉砕していた私が(腕をぶるぶるさせながら、ずっと寝ていた)、ばっちり4時30分に起きております。振動タイプの目覚ましで、枕の下にシェイカーを入れて寝るようになっています。これは寝ていられません。いきなり頭のしたから突き上げが来るので、「な、なにごと!」と飛び起きてしまいます。朝の時間はやっぱり効率が良い。眠くても意識がなくなることはないし。朝時間をつかって、洋書を早く読む訓練と、下訳の復習をしています。

あとは、ちょっと泥縄っぽいですが、フェローアカデミーのリーディングの講座にも申し込むつもり。2度やらせて頂いたことがありますが、1度目は本が出なかったようだし、2度目はたぶん下訳の準備のために、お勉強でやらせていただいただけ(だと思う)なので、いまひとつ自信がない。でも、教材発送はだいぶ先(27日)なのね。早く見たいぞー。

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そわそわ、おろおろ

ここのところなんだかそわそわしてしまって、ブログもご無沙汰しておりました。

昨日は、うまれて初めて出版社の編集者なるお方にお会いしました。緊張した~。先生と編集者の方の会話には、翻訳を学んでる人間なら(学んでなくても本好きなら)誰でも知っているような有名翻訳家の名前がポンポン出てくるし、ほかにも貴重な業界のお話がてんこ盛り。できれば録画でもして、繰り返し聞きたいくらい。非常に誇りを持って仕事をされているんだということが、先生からも、編集者のかたからもびしびしと伝わってきました。

この世界で生きて生きたい、というわたしの気持ちはますます強くなりました。まえから思っていたけど、ほんと、そのためなら寿命の10年や20年、縮んでもいいくらい(わたしが死んで泣く子供もいないし。でも、20年はちょっとイヤかなあ)。そのくらいなので、たとえ今の仕事をやめることになって、収入がぎりぎりの生活になっても構わないと思っています(というか今にもそうしたいくらいですが)が、問題はうちの旦那ちゃん。そういう気持ちがどうも理解できないみたい。わたしの収入が減ることには強い抵抗を示しそうです。こやつを説き伏せるのにはどうしたらいいものやら。頭の痛いところ。職場の勤務時間を減らしてもらって両立させるという手もあるかなあ。子供のいる同僚も、出勤日を減らしてもらっているし、わたしも長く務めているので、多少我侭はきくかもしれない。ただ、同僚が産休に入ってしまうので、当面は無理だし、そこまでする必要もないだろう・・・。

なーんて、ぐるぐるぐるぐる考えてしまっていますが、まあ、なんにしても取らぬ狸のなんとやらで、いまのわたしは、海のものとも山のものともつかない状態。リーディングすらまともにできるかわからないし。いまから一本やることまで考えて、あれこれ心配すること自体、おまぬけかも。

だいたい、同席させていただいたことからして、何かの間違いなんじゃないかってかんじだし。メインはもうひとりの彼女のほうでしょう。プロフィールから言っても、10中、8、9の編集者はあちらに興味をもつはず。とはいえ、たとえおまけでも、なんらかの僥倖に恵まれることがあれば、精一杯やりたいです。とりあえず、何か準備体操みたいなことでもしておきたいんだけど、どうすればいいかなー。ああ、そわそわ、おろおろ。

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読了、ベストセラー小説の書き方② および最近の読書

①のつづきです。

・場面転換をするとき

 作者は、たくみな場面転換は読みやすく流れるような文体をつくる上で大きな役割を果たすため、余分な描写などをせず、速やかに読者を次の場面に案内するよう勧めています。主人公がどこからどこへどのように移動するかという情報は、ストーリーに新しいことを付け加えたりしない性質のもので、詳しく説明するとストーリーが失速することになるから、だそうです。

― 主情報ではない情報の描写はなるべくさらりと。これも、翻訳の授業で何度も教わりました。面白かったのは、作者が例としてあげた上手な場面転換の方法。前の場面とあとの場面の間に、一行空白をいれて、がらりと転換するのですが、その場合、前の文章の最後に、次の文章(場面)へとつながる橋渡しの言葉を用意するとスムーズにいくのだそうです。このあたりも心得ておかないと、橋渡しの言葉を、バラバラの訳にしてしまったりして、作者の意図を台無しにしてしまいそう。

・視点の問題(一人称、三人称など)

人称や視点の問題も、いろいろと参考になりました。一人称は読者の共感を呼びやすく、物語の世界に引っ張り込むには適しているけれど、当然ながら、語っている本人の描写ができない。主人公が出会う相手の反応から、主人公の姿を推測させる形をとらざるをえない。(本人に語らせると、ナルシストっぽくなってしまう)また、自分以外の登場人物の心理描写がしづらいという問題点がある。そのうえ、主人公が共感できないキャラだと逆に本を置かせてしまう危険もはらんでいる。そこで、この作者は三人称で書くことをすすめていますが、その場合の視点の置きかたもいろいろ工夫しているようです。例としてあげた作者自身の作品では、のちに容疑者となる人物(仮にXとします)を描き出すために、X自身に視点を置くことを避け、第三者(ほぼ脇役)に語らせる形をとっています。そうすれば、容疑者の外見を描写することができ、同時に、容疑者の内面までは描かないですむことになり、効果的に容疑者としての役割を果たさせることができるのだそうです。

― うーん・・・ますます視点の訳し方に悩んでしまいそう。やっぱりここまで考えてるのねー。なんとなく訳しちゃうとまずいわけだ。

また、授業でも先生がよくおっしゃるように、ひとつのシーンで視点をころころ変えないようにというアドバイスもありました。作者の存在を読者に感じさせ、リアリティを破壊してしまうからだそうです。

作家自身による小説指南本、とてもためになりました。何冊か読んでみましたが、やはりアメリカの作家のものが、翻訳の勉強にはよさそう。こんどはスティーブン・キングの小説作法を読んでみようかな。やはり、物語のつくりかたについて書かれている「ハリウッド・リライティング・バイブル」という本(ハリウッド映画の脚本製作の黄金律のようなものが書かれているらしい)が、面白そうだったので探していたのですが、どこの本屋でも入手不可能で、原書で取り寄せて読み始めています。なかなか新鮮。

ついでに最近読み終わった本も

「日暮し」宮部みゆき ・・・時代物。やっぱり物語のつくりかたが上手い。ちょっと分析して、仕組みを調べてみたくなりました。時代物というのは、キャラクターを派手めに作っても不自然にならないので(今は、こんなひといないよーってくらい、極端に善人に描いても浮かない)、メリハリがでますね。作者としてはやりやすいのかも、と思いました。

「東京下町殺人暮色」宮部みゆき ・・・ 良くも悪くもスナック感覚でした。

「ラッシュライフ」 伊坂幸太郎 ・・・ 相変わらず緻密。上手くなっているけれど、青臭さが抜けていて個人的にはちょっと残念。独特の、現実にはありえないような台詞回しも好きなんですが、この作品では薄められているような。それにしても、才気あふれる作家さんです。

洋書のほうは、「エラゴン」を半分読んだところで挫折(半分読んでも興味が持てなかったのでやめることにしました。無理して読んでもすすまないしねー)、

今は同じく下訳前に読んでいて止まっていたダン・ブラウンのAngels & Demonsを読んでいます。すっかり内容を忘れていたので最初から読みなおしています。スケールがやたら大きなお話ですね。ビッグバンを創り出すのに成功した!とは。荒唐無稽といってもいい話なんだけど、ついついページをめくってしまうのはやっぱり、読ませる腕があるってことですね。殺人の動機もそれなりに説得力があるし。

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