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ボーンコレクター:ジェフリー・ディーヴァー著 読了

お、おもしろかったー。聞きしに勝るジェットコースターぶり。法務局の供託課でウン百万もったまま没頭してしまい、窓口の係員に何度も名前を呼ばれてしまった。危ない、危ない。しかし、このジェットコースターを止めない訳者もすごいわ。わたしだったら止めまくりそう。

いい作品というのは、やっぱり、キャラクターが魅力的ですね。主人公のリンカーン・ライムは鑑識中の事故で四肢麻痺患者となった科学捜査の専門家。自分では指一本動かすことさえ出来ない状態にもかかわらず、怖ろしいほど切れる頭で、ベットに横たわったまま犯人を追いつめていきます。現場に行くことが出来ないライムの手となり足となり、目となるのが、ヒロインのアメリア・サックス巡査。心に傷を抱えており、モデル並みの美貌に恵まれながら、自分の皮膚をかきむしる自傷癖を持っています。

脇役陣も魅力的。特に介護士のトムがいいですね。身体が思うようにならず、癇癪を起こすライムを、決して甘やかすことなく、母親のような厳しさと優しさで支えています。

犯人の動機も説得力があり、ひねりが利いていてよかったです。ミステリとして間違いなく超一級品の本作ですが、障害をもった方の心の機微がリアルに描かれていたりして、たんなるミステリにはとどまりません。ライムとサックスの恋も、純愛好きな中年女性にはたまらないですねーc(>ω<)ゞいろんな楽しみ方が出来そうです。

ミステリ翻訳の参考図書としてもよさそう。鑑識の専門用語や、警察組織のことなどバシバシ登場するので(巻末には鑑識用語集までついてるし)、原書と一緒に揃えてみてもいいかも。

最近買った、ミステリ作家読本によると、作者のジェフリー・ディーヴァーは、「化けた」作家だそうです。日本に紹介された当初は、評判もぱっとしなかったらしい。それが「静寂の叫び」をきっかけに、一気に才能が開花、現在に至るそうです。大化けだなー。

いいなー。わたしも化けたい。

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