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リーディング反省

今後のために(もう、ないかもしれないけど 毎回一期一会の覚悟です)、簡単にリーディングの反省とこれからの課題

・構成や伏線を意識しながら読む

 最初はとにかく何が伏線になっているかも分からないので、こまごまメモをとっていきました。でも、あまりメモをとりすぎても読むスピードが落ち、読み終わったときに山のようなメモの前で呆然、ということになってしまいます(実際しばし、ぼーぜんとしましたが)。初めから犯人、動機、伏線など、ミステリーを構成する上で重要な要素を意識をしながら読むことが大事だと思います。伏線などの重要なポイントにあたりをつけながら読み、目立つように印をつけておくと後でまとめやすいと思います。

・肝心なところまでカットしない

細かいところは大胆にカットしないと、3枚以内に収まらないと思い、カットしすぎたかも。犯人の動機の書き込みが足りなかったようで、つっこんできかれました。説明したら分かってもらえましたが・・・。ミステリーを構成する上で重要な情報はきちんと押さえる。

↑というか、よく考えてみると、前提となる事実に触れなかったためにわかりづらかったようです。その事実は、一般的な知識の範囲に入るんじゃないかと思って省いてしまいましたが、ボイスレコーダーの役割はみんな知っているけれどフライトデータレコーダの役割となると誰もが知ってることじゃないよなあ。一行でもいいから触れておくべきでした。自分はその本を読んでいるので、当たり前の常識のように思っていたけど、編集の方は読んでいないのだから、当然配慮が必要。

・三人称多視点の場合、あらすじの視点はどうすれば?

これは今後も悩みそう。一視点の場合はシンプルで、三人称で書いても一人称的にやってもOKですが、今回のように多視点で主人公が定まっていない場合は悩ましい。わたしは多視点のままでまとめてしまいましたが、犯人に犯人の主観から語らせる感じで書いたので、シノシプスとしてはわかりにくくなってしまったような気もします。味気ないかもしれないけど、多視点はとらず、神様目線で、説明的にはっきりと書いたほうがよかったかな。

・作者のホームページに載っている程度の情報はいらない?

リーディングでは、コメントで自分の感想のほかに、作者の情報を書くのが一般的ですが、新人作家の場合、情報はあまりありません。仕方がないので今回は作者のホームページから分かったことを書いたのですが、当然ながら、そのくらいの情報は編集の方はご存知。それよりも類書との共通性や違い、その作品の売り、深み等のほうが気になるご様子でした。この作家、この作品と比べてどうか等、具体的に説明できるのがよいようです。普段から読書のみならずドラマや映画などにまで守備範囲を広げて知識を蓄えておく必要がありそうですね。

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緊張した~

リーディング何とか終わりました。昨日の夜中に提出。最後の一日はなくても何とかなった気がするので、450ページ8日半というスピードかな。休み5日半(有給二日頂きました)、平日3日という内訳(今後のための備忘録)。平日50ページ~60ページ、休日100ページチョイ読んでいた感じです。休日はもう少し伸びてもよさそう。(1日目は半日で90ページいっていたのを考えると。)まだまだ遅いですが、5年くらい前、初めて先生にリーディングをやらせてもらったときには休日一日で40ページがやっとだったことを考えると、倍以上のスピード。成長したもんだわー。しみじみ

純粋に読むのが早くなったというよりは、本筋に絡まない、余計なところを見分けて、ざっと流すことができるようになったようです。姑息なようですが、結構日本語の本もそうやって早く読んでるんですよね。それに、そういう見分けが素早くできるようになることは、翻訳をする上でも大事な気がする。

450ページをA42枚半から3枚にまとめるのは、至難の業でした。登場人物がやたら多く、場面が目まぐるしく切り替わるサスペンスタイプの本。最初のメモは14枚くらいになりました。時系列でまとめていくとたいへんなことになりそうだったので、(何人もの人間が同時刻にいろんな行動をしてくれちゃうので)、だいぶ整理しました。まとめに3日くらいかかってしまった。もう少し要領よくやらないと・・・・・・。

編集の方から、電話がかかってくるというお話だったので、だいぶ緊張して待っていたのですが、電話に出たら、さらに緊張してしまいました・・・。口で説明するのって苦手なのよね~。ちゃんと伝わっただろうか・・・しどろもどろになってなかったかしら・・・不安。

また詳しい話を聞くかも、とのこと。しばらく気が抜けないなー。

それにしても、かなり詳しく聞かれるもんなんですね。それはそうか、判断材料はリーダーのシノプシスだけだもんなー。そっかー、わたしが日本で初めてこの本を読んでるのかもしれないのかー。わたしが無責任なコメントをしたら、ヒットになるはずだった本が日の目を見なかったり、逆に、会社に大損させちゃったりするのかしら・・・・・・。責任重大だわ

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今度はリーディング!?

エビにあたってお休みとって寝ていたら、出版社からお電話が!

リーディングの依頼でした。今度は、前より偉そうな(態度が、ではない)編集者の方から。

断るなとは、先生を始め、いろんなかたから言われていたので、お受けしてしまったけど・・・。

450ページで10日って、納期きびしい。

とりあえず、使っていなかった有給投入するしかないか・・・

原稿が届くまで、リーディングの復習だわ。

しかし、ハライタはおさまってきたけど、知恵熱なのかなんなのか、

熱が出てきてしまった。

今日は寝たほうがいいかもしれない

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早速お返事が

編集の方ってお忙しいのですね。22時付けでメールが返ってきました。

そんな時間までお仕事してるのね。7時で残業だ~と大騒ぎしているのがちょっとはずかしい。先日のゲラで説明した映画俳優の件は分かっていただけたようで、ホッとしました。気になっていた指摘部分はやはりわたしの大いなる勘違いでした。指摘された箇所自体を勘違いしてた。なーんだ、そうゆーことだったのか。素直に聞いてみればよかったわ。悩んで損しちゃった。

メールの最後で、今回のこととは関係なく、ちなみに○○さんの好きなジャンルはなんですかと聞かれました。これって、もしかして・・・ そう悪くはない出来だったってことかしら? 

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意外に悩んだ

ゲラ、返送しました。表記以外の指摘箇所は少なかったので数時間もあればできるかなと思っていましたが、甘かった。

指摘された箇所は調べ物が甘かったところだったので、もう一度調べ直しが必要になりました。映画関係の話なので、とにかく特殊な言葉が多くてたいへん。俳優の名前もたくさん出てくるのですが、日本では知名度の低い名前もあり、しかも、あだ名だったりすると、人の名前なのかすら判然としなかったりして・・・。そのあだ名と同じ名前の映画があり、編集の方には映画ではないかと指摘されたのですが、数人のネイティブに確認して、やはり人名だと判明。みな、そのあだ名を見ただけで、本名を即答していたので、向こうではかなり知名度が高いらしい。

向こうでは知名度が高いけれどこっちではそうでもない場合、やはりすこし訳したしが必要になるんでしょうね(そのまま訳した状態では編集の方にもピンとこなかったわけだし)。とくにその俳優さんはある映画で演じた脇役が主役を食うほど人気を集めて、その脇役を主役にした映画(いわゆるスピンオフですね)までできてしまったというエピソードがあり(これも向こうでは有名。日本でも話題になりました)、その背景があるからこそ、この人物が引き合いに出されているというシーンだったので、ちょっと悩みました。訳例を二つほど出してどうしましょう、と返してしまったけど、びしっとこうしてください、のほうがよかったのかしら?

あと気になっているのは、指摘が曖昧な表現でよくわからなかったところ。自分なりに解釈して返事をしたけれど全く見当違いだったりして??素直に趣旨を聞けばいいのだろうけど、ひょっとして、わたしがものすごい誤訳をしていて気がついていないんだとしたら、うかつなことを言って、自らアホを露呈するのも躊躇われるし・・・・・・。

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