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ちょっと復活

ちょっと弱気になりすぎてたので、前回の記事は削除。よくよく考えれば、失敗したのが、仕事のときじゃなくて良かったではないか。性的表現にとことん弱いなら、児童文学とか、そーいうのが絶対出てこない分野に行くという手もあるし。(ああ、でも、そーすると、ハーレクインとか無理ね)。もともと、童話、ヤングアダルト系の物を書いたりしていたこともあって、おつむがあまりアダルト仕様ではないのよ。(こないだなんて、寝ながらニタニタ笑っていた私に、オットが「どうしたの、うれしそうだね」って声をかけたら、ものすごく幸せそうに、「うん、これからアイス食べるの♡」とか寝言返したらしいし…おまえは四歳児かっっ(-゛-メ))性的表現を読みとれなくて失敗したのは恥ずかしかったけど、逆にまったく性的な表現でもなんでもないのに、性的表現だと思い込んで訳してたらもっと恥ずかしかったぞー、たぶん。(そういえば、エル○イのときはそういう事故が多発してたわねー。)とにかく、翻訳で失った自信は、翻訳で取りもどすしかないよね、うんうん。というわけで、とりあえず勉強会の方で頑張ってきました。こちらは、とにかく課題が難しくて、みんな四苦八苦してるので、誤訳が目立たなくていいわー。…ってそんなこと言ってる場合ではない! なんとか誤訳をなくしたいものです。そのためにと、去年から文法の本も繰り返し読んだりしていたのだけど、自分が、文法で間違えているときというのは見落とし系が多く、こういうのは注意すれば大部分が避けられるんですよね。より深刻なのが、思いこみ系の誤訳。これをやっちゃうとほんとに落ち込む。どんだけ小説読めてないんだろうって。こういうときは、自分以外の人たちはちゃんと訳せていることが多いので、余計にがっくりです。思い込んでるときって、無理やり自分の訳したい方向にねじ曲げて訳しちゃうんですが、自分がそれをやっているという自覚がない。しかも、それなりに翻訳を勉強してきたおかげで、日本語としては違和感なく仕上げられちゃったりするものだから、後から読んでもまるで気づかなかったりする。しかし、振り返ってみると、たとえかすかではあっても、必ず、レーダーに何かがひっかかってるんですよね。それに、ねじまげなければいけないこと自体がおかしい。日本語として表面上、上手くいっているようにみえても、ぐっと引いて大きな流れで見れば、絶対に齟齬が出ている。こういった数々の信号をしっかりつかまえて、引き返すことが大事なんだけど、それが難しいんですよねー。とにかく、まだまだ未熟すぎるので、担当の編集者さんが異動になって、○○書房と縁が切れちゃったのは、逆に自分を鍛え直す好機と考え、頑張っていこうと思います。環境も整えないとなー。ちょっとかじってみて実感しましたが、文芸翻訳に限らず、本の翻訳の仕事は、フルタイムの仕事と兼業するのは難しい。自分の翻訳スピードが奇蹟的にアップするなら別ですが。突然降ってくるリーディングの依頼や、締切が急な短編の仕事にも対応できず、対応できる人に、まわってしまう。かといって、専業でやるには、収入面が厳しすぎる。兼業にせざるを得ないけれど、自分のスピードだと、専業にしても間に合わないくらい。。。ジレンマですな。この不景気で、相方の収入は大幅ダウン。下手をすると倒産しかねないようすです。そういうわけで、いざとなったら、専業にしてもいいと言ってくれたのは、もう、過去のこととなってしまいました。師匠から、ノンフィクションのほうでも、積極的にチャレンジしてみるよう勧めてはいただきましたが、今の仕事をやめない限り、たぶん本の仕事は受けられない。中途半端に関われば、紹介した先生に迷惑をかけてしまうことに。ああ、収入を考えずに翻訳に打ち込める立場の方がうらやましい…など嘆いていてもしょうがないので(いまどきそういう立場の人もそうそういないでしょうし、みんな同じように苦労して、工夫して翻訳の仕事をしているのだと思います)、とりあえず、翻訳のスピード、中身について、自分を鍛えつつ、なんとか関われるような環境を作っていきたいと思います。

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