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ちょっとだけ体験

また、ずいぶんご無沙汰してしまいました。先日、ノンフィクションの本の翻訳をお手伝いする機会に恵まれました。ノンフィクションは初体験。ちょっぴり気にはなっていましたが、調べもの苦手だし、年齢はともかく頭はお子ちゃまなので、硬い文章って自分には無理そう……と敬遠していました。やってみて、やっぱりだめでしたーだと、先生やいろんな方に迷惑かけてしまいますし。今回は、やらかしてしまっても、ベテランの方が見てくださるという安心感もあり、時間的な制約も考慮していただいたうえで、数章だけやらせてもらえたので、ラッキーでした。
なんとなく、ノンフィクションのほうが、訳すのに時間がかからないんじゃないかなどと思っていたのですが(ノンフィクションの皆様ごめんなさいっ 無知でしたー)、それは大きな誤解でした。やっぱり、おなじくらいかかっちゃうもんなんですねー。文章に凝る必要がない分、そういったところで悩む時間はかからないけど、その文章にふさわしい文体を考えるのはやっぱり、たいへん。特にその分野の語彙がないので、ちょっとした言い回しまでいちいちネットで確認しているありさま。調べ物は文芸の何倍も必要だし。でも、出来上がりには満足していただけたようでほっとしました。久しぶりに人様に訳文を褒められてうれしかったなー(遠い目・・・長くやってるとほめてもらう機会がへってくるんですよね。)しかし、この時間のかかり具合、やっぱり事務所の仕事との両立はきつそうだなあ。ノンフィクションならあるいは、と思っていたのですが。紹介していただいたものの、塩漬け状態になっていた(というか、していた・・・かも)ノンフィクションの翻訳のお話、やっぱりそのままにしておくしかないのかも。。うんと時間をもらえるなら話は別ですが・・・。無理だろうなあ、エージェントだし。今はほんとに動きがとれなくなってしまいました。(相方の会社がついにっ、、、)とりあえず、やれる力はあるんだという自信をいただけただけでも、今回はよかった。それと、自分の苦手な文章を改めて知ることができたのもよかったかも。やっぱり、論文系は苦手みたい。今回作者が章ごとに違ったのだけど、その中の一つが論文系で、ちょっとつらかった。あれをずっと訳し続けろと言われたら、ムリだなー。どうも人の頭の中で展開する文章が苦手みたいですね。読んでこなかったからなあ。

でも、こうやって、いろんな人のお手伝いをしながら、翻訳界の片隅で生きていくのも、一つの手かもしれない。。。好きだから日陰の身でも耐えられるわっ、なんてねー。いやまじめに。翻訳家の皆さま、お手伝いしますよ―。時間をもらえるなら報酬は低くてもOK。できればフィクションの方で、共訳にしてくれたらなおうれしいなー。 
 先日弁護士さんの一人が結婚されたのですが、奥様が翻訳もやってみたいとおっしゃっているそうで、いい学校はないかと相談されました。どのくらいやれば仕事が出来るんですかと尋ねられ、私がかかった年月を言ったら驚かれてしまいました。(長く続けていれば自動的にできるってものでもないんですが)文芸のほうはお金になりませんよーと老婆心ながらお伝えしたところ、お金は関係ないからと言われ、なんだか複雑な気分に・・・。結局文芸の翻訳なんてものはそういう恵まれた人がやるものなのかしらねえ・・・。

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