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わたしのしたことは

仕切り直しで、きょうだいそろって父親の誕生日会を開くことにしました。弟や妹と連絡を取りあったので、今回初めて、弟と樹状細胞療法のことを話す機会がありました。弟は、一定の効果はあるかもしれないとしつつも、エビデンスがないから認められないと。まあ、標準治療しか教わっていないのだからしょうがないですね。でも、ながらえたとしても、そのおかげかどうかわからないのに、大金を払い続けるの?大変なものに手を出したねと言われてしまいました。

父は自分でいろいろ調べてその治療法を見つけてきました。いわしの頭なんかじゃなく、東京女子医大などでも実施されている、ちゃんとした治療法です(認可はまだですが)。4か月前、父は、「あきらめてたけど、こんな治療法があったんだ」と、パンフレットを見せてくれました。高い治療だけど、入っているがん保険の先進医療特約で1000万円までカバーされるからだいじょうぶだと嬉しそうに話していました。ところが、確認してみるとその特約はまったく使い物にならず、、、

わたしはがっかりしていた父を見ていられなかった。その250万だすよって口をついて出ていました。効果があるとかないとか考える間もなく。そういうことを考えもしないで決めるのはよくないことなのかもしれないけど、そんなふうにいわれちゃうと、なんか悲しくなってしまうわ。。。万一効果がでなかったとしても、父に希望を持ってもらえただけでも十分なんじゃない? (さすがにいわしの頭だったら、わたしも考えるけど・・・・・・・)

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教えておいてほしかったなぁ

どうしても父の話ばかりになってしまいますが、翻訳関係のほうも少しずつやっています。勉強も続けていますし、仕事もちょこちょこ。つい最近もリーディングの仕事を受けました。リーディングとはいえ、受けると2週間くらいはかかりきりになって帰省できなくなってしまうので(事務所の仕事がなければ1週間もあればできると思いますが)、今の時期、結構受けるのに覚悟が要ります。私にとって翻訳は、趣味や遊びではなく、自分の人生においてとても重要な価値をもっていますので、なるべく受けられるものは受けたいと思っています。
今回のリーディングも、父の体調と、今後の翻訳人生における、この仕事の重要性との兼ね合いを見て、真剣に考えて受けることに決めたんですが、そのリーディング、なんとほかの人も頼まれていたことが判明。話を合わせてみると、どうやら私のほうはおまけというか、裏取り的な意味合いで頼まれたようです。その方のほうが経験もあるので当然ですし、そういうことにこだわりはしないのですが、ただ、そういった事情(裏取りなんだよってこと)は、できれば教えておいてほしかったなーと思いました。その事情が判断材料に加わわっていたら、今回は受けるのをやめていたと思います。締切当日が父の誕生日で、いっしょにお祝いできるの最後かもしれないと思いつつ、ごめんねー、あとでお祝いするからねーと心の中で謝りながら受けたので。
まあ、そんなこっちの事情は知りようのないことだもんな。しょうがないかー。ふつう知らせないものなのかもしれないし。そもそも、締切切りぎりぎりまでかかってしまう自分が未熟なわけだし。とりあえず今度頼まれたらもっとしっかり聞いて受けるかどうか決めよう。

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なんだかうるっと

このあいだ、母がうちに帰ったら、とっくに散歩から戻っているはずの父がいつまでたってもかえってこなくて、散歩の途中で倒れたんじゃないかと心配になった母は、散歩コースやら、病院のそばやらあちこち探しまわったそうです。結局、点滴を受けに病院に行ってたらしいんですが(副作用で食べ物がのどを通らないので。そこの先生がいいひとで、気軽にお茶飲む感覚で点滴を受けに来ていいからねと言ってくれたらしく・・・)、見つからず、途方に暮れた母が、家の前の三差路で立ちつくしていると、父がひょっこり帰ってきたそうです。「なんか、野うさぎみたいにちょこんと立ってるのがいて、見たらお母さんだったんだ」昨日実家に帰ったとき、父はそのときのことをそんな風に話してくれました。それを聞いたとたん、不覚にもうるっと・・・。心配気に道の先をじっと窺っている母の姿が目に浮かぶようでした。うちの両親はお見合いだったこともあってか、仲睦まじい様子等いっさい見せたことはないのですが、父の「野うさぎ」や、「ちょこん」という言葉にも、なんというか、底のほうから滲み出てくるような愛情がこもっているのを感じて、こみあげてくるものを隠そうと、慌てて立ちあがって、「よかったね、おかあさん、野ぶたっていわれなくて」なんて茶化したりして。

やっぱり夫婦なんだなあと思いました。

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