ありがとう、ハリー

読み終わっちゃいました。ハリーポッター。あー楽しかった。子供のころ、日が落ちているのも気づかず、、明りもつけないで本に読みふけっては母にしかられたものですが、なんだか、そのころを思い出してしまいました。大人になると、そんなふうにのめり込める本に出会うのは難しいものです。ありがとう、ハリー。私にたくさんのものをくれて。おかげで仕事に遅刻もしたけど。出会えてよかったよー。

最終巻だけあって最後まで、息をつかせぬ展開。中身もギュッと詰まっている感じ。クモの巣のように複雑に張り巡らされた伏線が、すべてきっちりとフォローされていて、綿密な計算を感じます。昔の児童書にありがちな勧善懲悪には陥っていないところもうれしい(前半は分かりやすい勧善懲悪でしたが。低年齢向けだったからか?)。父親のジェームスは、ヒーローどころか、ちょっと悪ふざけの過ぎるお調子者だったりするし、賢者そのものにみえるダンブルドア先生にも、おびえる子供ような、弱い部分があったりする。意地悪で無感情にしかみえないスネイプ先生にも意外な一面が・・・。(そういう意外性に女性は弱いんですよねー。ちょと泣きました。ネタばれになるので詳細は割愛)。

最終巻ではハリー以外のキャラが大活躍。とくに、すっかり脇役だとばかり思っていたネヴィルくんの活躍ぶりには目を見張るものが。小さいころはあんなに弱虫だったのにねえ、と自分が育てたようにしみじみしたりして。

思い起こせば、ハリーポッターを読み始めたのは、ちょうど翻訳のクラスに通い始めたころでした。感慨深いなあ。一冊の洋書も満足に読み終えたことがなかった私が、初めて読みとおせた洋書でした。やっぱり、おもしろいと思えることが一番の牽引力になってくれるんですね。単純に面白いっていうのも偉大だなー。

でも、もう続きはないのかと思うと魂がぬけたような気分。次の洋書は何読もう・・・。

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ハリーポッター、重い・・・

ハリーポッター、最終巻が佳境に入ってきました。残すところ3分の1くらい。へたな辞書より重いので、持ち歩かずに、就寝前だけ読んでいたのですが、先が気になってついつい仕事にも持って行ってしまいました。やっぱり重かった・・・。

けなげで気に入っていた、あのキャラが死んでしまいました。ああーショック。これから他にも死にそうな予感。

毎年楽しみにしていたハリーポッターも、これで終わってしまうのかと思うとページをめくる手もついつい鈍りがち。

でも、ためしに、お道具箱でもご紹介した、スリムタイマーで計ってみたら、読むスピード自体は上がっているような感じでした。去年の記録(昨年前巻を読んだ時のスピードが、手帖に記録されていました)と比べて、5割増しくらいにはなっているようです(それでも遅いんですけどねー)。少しは進歩してるのかなあ?

ハリーポッターは初めて読み通した洋書だっただけ(我ながらおそい洋書デビュー・・・)に思い入れもひとしお。ページが残り少なくなっていくのが、つらいです。来年から何を楽しみにすればいいのか。ローリングさん、来年もまたなにか書いてくれないかなー。

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ハリーポッター6(half-blood prince)が読み終わりました

今頃ですが、ハリーポッターの最新刊を読み終わりました。652頁もあるとほとんど辞書ですね。通勤電車の中で、かばんから取り出すのが結構恥ずかしかったです。翻訳学校の課題の本も併読していましたし、重いので持ち歩かない日もあったので、2ヶ月半くらいかかりました。

しかし、前巻もダークな内容でしたが、ますます暗さに磨きがかかっています。お願いだから、もう誰も殺さないでくれー。しかも、死に方がちょっと、やりきれないし。後味の悪さに、夢にまで見てしまいました。ローマ法王が批判めいたコメントを出したのも分からないではありません。醜いものはすべて子どもの目に触れさせないなんていうのは、それこそ子どもだましだと思います。でも、電車でたまたま隣に座ったランドセルしょった男の子が、夢中になってハリーポッターシリーズを読んでいたのを思い出すと、あの子がこのまま読み進めてこの巻まで読むのかと思うと、どうなのかなあーとも思ってしまいます。

とはいえ、やはりいつもどおり、ラストの方は筆の勢いがあって、いっきに読んでしまいました。おかげで毎日寝不足気味でした。しばらく前に、一日10ページは読むというささやかな目標を立てていましたが、終わりのほうは何だかんだで一日40ページくらいは読んでいたようです。仕事と家事と翻訳の勉強で、なかなか時間がとれないし、20ページ以上は無理かもと思っていましたが、やろうと思えばなんとかなるものですね。速く読みたければ、やっぱり好きな分野の本を読むのが一番だなーと痛感しました。でも、これでしばらくはハリーポッターともお別れ。寂しくなりそうです。次は何読もうかなー。

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The Firm J・グリシャム著

今年に入って初めての洋書、読了しました。いつにもましてスローテンポ。引っ越しが入ったせいもありますが、あまりこの本に興味が持てなかったせいもあるかも。仕事柄、おもしろそうかなーと思って読み始めたのですが、いまひとつ響いてきませんでした。主人公の性格が悪いのがちょっとなあ。

 主人公ミッチはロースクールを出たての新人弁護士。優秀な成績で大学を卒業し、大手の法律事務所からも望まれていたが、待遇が格段に良い、地方の小さな事務所に入ることに決める。そこでは、弁護士一人一人にBMWがあてがわれ、家も、誰もがうらやむ豪邸を、破格の低金利ローンで提供される。同僚たちはみな高級品を身につけ、昼食も高級レストラン。極端なほどの高待遇を、「働く弁護士たちが幸せであることが、事務所の利益にもなるからだ」と説明する事務所側。貧乏暮らしで苦労して大学を出たミッチは、経験したこともないリッチな生活に有頂天になる。
 しかし、実は事務所には裏の顔があった。法律事務所という表の顔を隠れ蓑に、マフィアの黒い金をローンダリングしていたのである。新人の弁護士には綺麗な仕事のみをさせて、高給と高待遇を与えておく。後に秘密を知らされても、どっぷりと贅沢に浸った体はもう事務所から離れられなくなっている。
それでも、事務所を離れる人間はマフィアに消されるはめになるのだ。
 FBIの人間から事務所の秘密を知らされたミッチは、事務所の実態を暴き一斉検挙するため、内部から証拠を集めはじめる。

うーん。ミッチがどうもあんまり好きになれませんでした。正義感に突き動かされFBIの人に進んで協力するっていうよりは、協力してやるから金を出せと言う感じで(しかも刑務所にいる殺人犯の兄を逃がせとか無理難題をFBIに要求するし。)、まあ、たくましいと言えばたくましいのですが……。エンディングもなんだかなあ。
登場人物に共感できないと、読書ってノレないものですね。

英語的には読みやすいほうでした。法律用語が多いのが多少難。視点が細々動くのが少し読みづらかったです。(章ごとくらいならいいのですが)

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Basket Caseようやく読了

作者はカール・ハイアセンという人です。訳書と見比べながら読んでいたので、一年近くもかかってしまいました。訳書を一気に読んでしまいたいのをぐっと我慢して読み通しました。ほんとは自分でも訳してそれから訳書と照らし合わせるのが一番なのですが、残念ながらそこまでの根気はありませんでした。
訳書は「ロックンロール・ウィドー」。文春文庫から出ています。石田衣良氏のお勧め本です。わかるなーという感じです。テンポがよくて、会話もおしゃれで、石田衣良さんの作品にどことなく似ています。訳が難しそうな本です。へたな人が訳せば、このおしゃれな雰囲気はとても出てこないでしょう。
 
 カール・ハイアセンというひとの作り出すキャラクターはいつも一風変わっています。今回は死に対して病的な強迫観念を抱く中年の新聞記者、ジャックが主人公です。巨悪に屈しない敏腕記者でありながら、社のオーナーにはむかったために左遷され、よりによって死亡記事欄担当に回されてしまいます。そこでたまたま、ダイビング中に事故死したロック歌手ジミー・ストマの記事を担当することになったところから物語は始まります。ロック歌手には若い未亡人がおり、この未亡人、クリオがまた怪しげで、夫が亡くなったばかりだというのに家に若い男を連れ込んだり、夫の葬式で自分の歌のプロモーションまがいのことをしたり、やたらと急いで夫の遺体を火葬にしたりと、とにかく胡散臭い。一面記事の記者へ返り咲く機会を虎視眈々と狙っていたジャックは、ロック歌手の死が殺人であることを確信し、証拠を追い始めます。 

ジャック以外の登場人物もかなり個性豊かです。スワット隊員のコスプレでネットアイドル?をやっている、ジミーストマの妹ジャネット。髪を毎回度派手な色に染め替えて登場する、ぶっとび女子高生カーラは、ジャックの元恋人の娘。ジャックに若者文化を教授してくれる若き智恵袋です。27歳の上司エマは、一筋縄では扱えないジャックのせいで、ストレスを山のように抱えて胃薬を隠し持っています。

いわゆる謎解きを主眼にしたミステリではないので、犯人も、殺害方法もとりたてて目新しいものではありませんが、とにかくテンポが良くて、個性豊かなキャラクター達の繰り広げる世界が楽しい。読み終わる頃には皮肉やで、人の死んだ年ばかり気にしている、ちょっと偏執狂のジャックが好きになっています。読み終わるのが惜しい本です。

(英語的にはかなり難しかったです。文章自体は易しい方なのですが、俗語がぽんぽん出てくるし、ジャックの皮肉の効いたせりふがまた意味をとりにくいんですよね。)
 

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やっとハリーポッター5(不死鳥の騎士団)が読み終わりました

 長かった・・・。いま振り返ると4月ごろから持ち歩いてたんですね。この分厚い本を。途中、別の本に浮気をし、そちらを先に読んだりしていたので、だいぶ時間がかかってしまいました。UK版で、一ページのワード数が多いのに、それでも766ページもあるなんて。
 しかし、だんだん内容が暗くなっていきますねー。3巻くらいまでは読み終わると爽快感があったのに。今回はどんよりと暗い気分。4巻の終りで初めて人(味方)が死んだ時はびっくりしましたが、今回はさらに重要人物が死んでしまいました。だんだん、児童文学から離れていくような……。とにかく、今回はひたすらハリーや、ハリーの仲間たち受難の日々(ダンブルドア先生やハグリッドも大変な目に。)なので、読んでいてストレスが溜まってしまいました。ハリーも始終ピリピリし通しで、周りの人たちに当たりまくるし。
 ハリーポッターはどの巻もその傾向があるのですが、前半は学園ドラマ的な内容でゆっくりと進行し、後半で一気に激しく展開します。今回は展開しはじめるまでがとにかく長く(残り5分の1くらいからようやく展開)、こんなに引っ張る必要があるのかなーとついつい思ってしまいました。今までに無いほど激しい展開の仕方ではあったのですが(アクション満載でした。やっぱり展開している部分の方が読むスピードもあがりますね。)個人的には3巻の「アズカバンの囚人」辺りが一番勢いがあって、バランスもよく、面白かったです。

 英語的には、児童書といってもそれほどやさしくはありませんが(5巻くらいになると大人の本とあまり変わりません)、初めて読む洋書としてはお勧めです。私も、まともに最後まで読み通せた洋書はハリーポッターが初めてでした(ノンネイティブ向けにやさしく直した本をのぞけば)。巻をおうごとに主人公が大人になっていくため、少しずつ英語のレベルも上がり、ちょっとずつレベルアップするのにはもってこいです。また、シリーズ物だと出てくる単語も決まってくるので、読み進めるにつれて単語を覚え、だんだんと読みやすくなっていきます。
 
 なんだかんだと批判めいたことも書きましたが、やっぱりこのシリーズには思い入れがあります。初めて洋書を読む楽しさを教えてもらいました。英語の文を読んで、絵として場面が見えたのはこの本がはじめてで、それはかなり新鮮な体験でしたから。次の巻はまだハードカバーしか出ていないので、ペーパーバックが出たら読もうかな。全巻読み終わってしまうのも寂しいので、ゆっくり読もうと思います。
 

 

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やっと読み終わりました ダビンチ・コード

ついさっき、ようやく2冊目の洋書を読み終わりました。500ページ近くあるので、時間がかかってしまいました。面白かったー。大人向けの本でこれほどアドベンチャーの香りがする本っていうのも貴重ですよね。
子どものころに感じたような、秘密や謎に対する純粋な好奇心を思いっきり刺激してくれます。世界中でベストセラーになっているのも頷けます。
 とくに、聖書をベースに育ってきた西洋の人たちにとっては、衝撃的な内容なんだろうなーと思います。カトリック校に通っていただけの私でも、十分に目からウロコ体験を味わえました。
 西洋の文化的な基盤についてもたっぷり盛り込まれており、翻訳を学ぶ上でもいいお勉強になりそう。有名な絵画や、建造物が沢山出てきますので、美術ファンにとってもうれしい本です。現物の写真を見ながら読むとまたさらに楽しめそうです。
 サスペンスとしてももちろん秀作。視点は複数。登場人物それぞれの視点から描がかれています。ばらばらのストーリーが同時進行で進んでいき、結末に向けて一点へと一気に収斂されていきます。緊迫感があり、飽きさせません。英語で読んでいるのがもどかしいくらいでした。
 いわゆるジェットコースタームービー的なチープな内容の本だと、一度読めば十分ですが、この本はまた読んでみたいと思います。今度はゆっくりフランスのガイドブックでも見ながら読んでみたいですね。美術書も横において。

 英語的には、単語が驚くほど難しいですが(日本語に訳されていてもよく分からない)、割合すっきりしていて、俗語も省略も少ないので、日本人には読みやすい文章だと思います。ハリーポッターの5巻あたりが読める人なら筋は追えるのでは?かく言う私も筋を追っているだけに近い状態でしたが。

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今年はじめからの洋書読書量

少ない!多読宣言したのが恥ずかしくなりそうです。併読しているせいか、結局1冊しか読み終わっていません。あまりに寂しいので、読み終わっていない本も含めて、読んだ総ページ数を数えてみました。1月から5月末までで、986ページ。多少、少なく見積もっているので、大体1000ページというところでしょうか。5ヶ月で割って、1ヵ月200ページ程度。一冊いっていないですね。うーむ。2年前に比べれば大進歩ですが、まだまだまだまだですね。翻訳家の宮脇先生は、修行時代、一日一冊読まれていたそうです。今の私には信じがたい早さ。
 併読だと、なかなか一冊を終わらせることができず、モチベーションも下がりそうです。というわけで、やはり併読はやめて、一冊ずつ集中して読むことにします。とりあえず、今、急激に面白い所へ差し掛かりつつあるあのベストセラー本を、先にやっつけることにしました。読み終わりましたら、また、感想をアップします。

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ようやく一冊読破

今年に入ってはじめて一冊読了。同時進行で読んでいた本ではなく、一番最近(4月末)買った本が最初に終わりました。児童書で難易度的にかなり易しかったため、抵抗感なく読めたのと、内容的に面白かったおかげです。面白いと、先が気になってページ数など気にする間もなくどんどん読み進めて行くことができます。よく言われることですが、多読速読のためには面白い本(自分にとって)が一番ですね。

 読み終わったのは"The stolen" アレックス・シアラー著 です。大仰に読破と言うほど難しい本ではありません・・・(^_^;)。主人公はカーリーという赤毛の女の子。自分の容姿にコンプレックスを持っています。誕生を心待ちにしていた妹の死が、カーリーをはじめ、カーリーの家族全員に影を落としています。失った穴を埋めるように親友を求めるカーリー。そんな彼女の前に、背が高くほっそりとした転校生メレディスが現れます。しかし、メレディスには何もかもが退屈でたまらない様子。友達など作る気がない、はやく時間が過ぎて欲しいと言い放ちます。
 まるで子供らしくないメレディスの振る舞いにカーリーの興味はかき立てられていきます。そんなとき、カーリーは、メレディスを毎日迎えにくるおばあさんから、信じられないような話を聞かされます。
 メレディスは本当は年老いた魔女で、自分こそ正真正銘の10歳のメレディスだ、魔女に体を乗っ取られたのだと言うのです。にわかには信じがたい話に、おばあさんの正気を疑うカーリーですが、その言葉を裏付けるような出来事が次々と起こり……。

どんでん返しに驚かされます。子どもをこんなに驚かせてもいいのでしょうか?ちょっと生意気なところが魅力のカーリー。訳すとしたらどんな感じになるんだろうと思いながら読んでいました。易しい本ではありましたが、訳すのはかなり難しそうです。私の苦手な会話も山盛りですし。邦訳が出ているので、買ってみようと思います。訳者は金原瑞人さん。期待できそうです。

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